イノチってなんだろう

生み出された経験を育てること。体のどこかに、心のどこかに、あなたのどこかに、もしくはあなたの感じるこの世界の何処かに生み出されたものを感じ取ること。それが本当に今ここにあるもので、産み落とされた、あなたに大切にしてほしい命です。現実の世界、決まりきった、合意された、固い世界に慣れてしまうと、「これをしなくちゃいけない」「あれをしなくちゃいけない」と目が回ってしまい、今ここで起きている出来事がわからなくなってしまいます。大切にしたい気持ち、隠れている気持ち、目の前にあるのに見えていないものがたくさんあるでしょう。「イイか」「ワルイか」「アレか」「コレか」で区切られた世界でいつも判断を迫られてしまうような、焦りの世界です。《otonone》は、生まれつつあるもの、それはイイもワルイもなくて、ただ本当に私たちが感じた世界、気持ち、語りかけるものを大切にする場所にしたい。生まれた頃は本当に小さな、弱々しい経験を、あせらずに、感じ続けながら、見守ること。経験を育てて、大きくしていくこと。あなたの中で生まれたものを大きくしていくこと。それがわたしの《otonone》のイメージです。勉強をしたいなら、していいのです。応援します。音楽をしたいなら、していいのです。一緒にやりましょう。

私はふとした時にギターを手に取りました。弦を一本だけひいてみます。音が一つだけでてきます。たまたまその音だったのかもしれません。もし私にこの瞬間を大切にする気持ちがあるなら、わたしはそれからその音が成長して、どうなるか、見守ります。わたしはどこにいるかわからない。和音がでてくることもあれば、メロディーがでてくることもある。繰り返される時があれば、進む時もある。ひとつの音を育てていく。わたしは育っていくのを見守りながら、感じながら、大切にしながら、「なろうとしているカタチ」を目指していくのに寄り添います。ギターを弾くことでなくとも、何気ない誰かの一言、しぐさ、体に隠されているあなたが大きくなっていく物語の聞き手です。「いや、それは違う」とあなたが自分の気持ちを認めない、殺そうとすることもあるでしょう。閉じ込められているあなたの中の語り手も、わたしは見守って、あなたと一緒に大きくなっていくのを見てみたいのです。私自身が、大切なものを落としがちな日常の世界で、忘れられてしまう夢のような世界を、触れたくないような気持ちをちゃんと産み落として、育てて、わたしを成長させていこうとしているところです。何かに「なろう」とする気持ちも大切ですが、何かを「やろう」とする気持ちがもっと大切です。芽が伸びていくうちに、やっている間に、あなたの姿は変化していっているのですから。大切なのは、今、ココであなたが「やろう」としている気持ちです。

小さな音、小さな出来事、隠れた気持ち、現実の世界ではよくみえないものをタネだとしたら、そのタネを大切に育てる大地が、わたしたちです。そうおもうと、ドキドキしませんか?