『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』のメモ

これを読んで、ああ本当に、人に伝えるということは、僕にとって、その人を変えることだったんだなとおもう。
僕が伝えたいことはほとんど、誰かにとっては、重すぎる、理解できないことだったようだ。
世界の見方が、僕と、多くの人と、なにかずれているらしい。

だから僕は伝えることをしなくなった。
ただもし困っていたり、つらかったり、不安だったり、変えたい!とおもっているなら、僕は役に立てるとおもっている。
世界を別の見方でみられるから。

年を重ねて、僕もだいぶ優しくなれた気がする。
だいぶ話し方をみんなに合わせられるようになってきた。

僕自身が変わりたいこと満載で、だけどパーソナリティ特性の本とか読みながら自分らしさを認めることも大切だとおもえる。
人の心、2つの脳。

親と子どもの対話。
そういうものの原理を、この本から学べる気がする。

自分自身を動かしていくときにも、僕が誰かに大切なことを伝えたいときにも、役立つだろう。
組織の中でやるのではなく、自分自身に対して。
大事な人に対して。

相手の行動を変えるには、その人の環境を変えなければならない。もちろん環境がすべてではない。アルコール依存症患者を矯正施設に送れば、環境が変わってきっぱりと酒をやめられるかもしれない。しかし彼が施設をさり、その影響から逃れたら?あるいは、営業担当責任者が付いている間は、セールスマンの成績が上がるかもしれない。しかし、そのあとでいつもの環境に戻ったら?相手の行動を変えるには、環境だけでなく、心と頭にも影響を与える日強があるのだ。しかし、一つ問題がある。心と頭はたびたび反発し合うということだ。それも、激しく。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.12)

はしりまわる目覚まし時計
ポップコーン

何かを変えたいなら、像と象使いの両方に訴えかけるべきだ。象使いの担当は計画や方針、象の担当はエネルギー。象使いにだけ訴えかけて象に訴えかけなければ、チーム・メンバーは頭では理解できても、やる気を出さないだろう。象にだけ訴えかけて象使いに訴えかけなければ、熱意はあっても、方向性が定まらないだろう。どちらも致命的な欠陥だ。やる気の内臓と頭を空回りさせる象使いがコンビを組んでも、何も変わらない。しかし、象と象使いが協力して動けば、たやすく変化を引き起こせる場合もあるのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.16)

ストレス環境で心は消耗する。

大学生には、一筆書きで複雑な図形を描くというパズルが出題され、試行錯誤でできるように何枚もの髪が配られた。実のところ、パズルはどうやっても解けない仕組みになっていた。研究者は、大学生がさじを投げるまえに、むずかしくてストレスのたまる課題をどれだけ長く続けられるかを確かめようとしていた。すると、「誘惑のない」学生、つまりチョコチップ・クッキーを我慢せずに済んだ学生は、課題に19分を費やし、問題を解こうと34回の妥当な試行錯誤を繰り返した。一方、大根を食べた学生はそれよりも我慢がたなかった。わずか8ふんであきらめてしまったのだ。(略)実は、セルフコントロールを使い果たしてしまったのだ。心理学者たちは、これと似た数々の研究で、セルフコントロールが消耗資源であることを発見している。(略)「セルフコントロールは消耗資源である」という認識は重要だ。なぜなら、「セルフコントロール」といっても、悪い習慣(喫煙、クッキー、アルコール)と戦う意志力のような狭い意味ではないからだ。より幅広い範囲の自己管理を示している。
(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.18)

セルフコントロールを消耗しているとき、人々がすり減らしているのは心の筋肉だ。これは、発想豊かに考えたり、集中したり、衝動を抑えたり、ストレスや失敗に耐え抜いたりするのに必要なものだ。つまり、大きな変化を引き起こすのに必要な心の筋肉そのものを消費しているといってもいいのだ。したがって、怠け者で頑固だから変わるのがむずかしいというのは、完全にまちがっている。実際にはその額だ。変わるのがむずかしいのは、体力を消費しているからだ。これこそ「変化」の二つ目の意外な事実だ。怠けているように見えても、じつは疲れ切っている場合が多いのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.20)

手袋の山

やる気のない像が変化の邪魔になることもあるのは事実だが、象使いにも象使いなりの問題がある。象使いは頭でっかちで、分析好きで、頭を空回りさせがちだ。象使いが進む方向に迷えば、像はその場をぐるぐると回ってしまうだろう。そそいて、これから説明するように、この象使いの性質から「変化」の三つ目の意外な事実がわかる。つまり、抵抗しているように見えても、実は戸惑っている場合が多いということだ。ウェストバージニア大学の保健の専門家、スティーブ・ブースーバターフィールド教授とビル・リーガー教授は健康的な食生活の推進方法を検討していた。過去の研究から、人々が行動を変える可能性が高いのは、求められている行動がとびきり明確な場合であることがわかっていた。しかし、ざんねんあがら、「健康的な食生活を送る」はまったく明確とは言えなかった。(略)では、アメリカ人に低脂肪乳を飲ませるにはどうすればよいか?冷蔵庫においてもらえばいい。ふざけているのわけではない。人間は、家にあるものを飲むからだ。(略)したがって、問題は思うよりも単純なのだ。飲食行動を変える必要はない。購入行動を変えればいいのだ。(略)公衆衛生キャンペーンのメッセージはたいてい退屈だが、低脂肪乳キャンペーンはパンチがあって具体的だった。ある広告では、コップ一杯のホールミルクにはベーコン5枚分の飽和脂肪が含まれていると訴えた。記者会見では、地元の記者に試験管入りの脂肪を見せた。約2リットルのホールミルクに含まれる脂肪の量と同じだ(象へのアピールに注目してほしい。象は「うわっ、気持ち悪い!」と反応するはずだ)。(略)人を変えたければ、とびきり明確な指示を与えなければならないということだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.25)

低脂肪牛乳を飲もう!

自立して選択する。

積極的自己責任をもつ。外向性
多様性を認め尊重する。調和性

彼は象使いに方向を与えた。目的地はとびきり明確だった。

「”ある程度の命”でもないし、”できるだけ早く”でもない。数は10万。期限は2006年6月14日の午前9時きっかりです」。しかし、「もっとがんばろう」というわけにはいかない(「もっと県k脳的に行動しよう」と「低脂肪乳を買おう」の違いを思い出して欲しい)。そこで、彼は「呼吸器をつけた患者の頭を持ち上げる」といった6つの具体的な行動を提案した。命を救うことにつながるとわかっていたからだ。彼は、あれこれと行動を変えるのではなく、6つの活動にはっきりと標準を絞ることで、象使いの体力を奪わないようにしたのだ。二つ目に、彼は象にやる気を与えた。変化の必要性を感じさせたのだ。長州の多くは救える命があるという事実をすでに知っていたが、知識だけでは不十分だった(ジョン・ステグなーの会社の重役も、山積みの手袋を目の前にして初めてやる気を出したのだ)。バーウィックは、知識だけで終わらせないために、医療ミスで娘を失った母親を聴衆と対面させた。また、バーウィックはプレゼンテーションに出席しなかった人々にもやる気を与えるすべを講じていた。彼は「医療を一変させよう」とか「医療に総合的品質管理を導入しよう」と訴えたわけではない。「10万人の命を救おう」と訴えたのだ。これは万人の象に響く言葉だ。三つ目に、彼は道筋を定めた。病院が変化を受け入れやすくなるように工夫した。いわば、バーウィックは医療改革のサポート・グループをつくりあげたのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.35)

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ブライトスポットをみつける

解決思考両方では、潜在的な問題を見つけるために、共通のテクニックを利用する。初回のカウンセリングの初めに、セラピストは患者の問題を訪ねた後、「奇跡の質問」を投げかける。「ちょっと変な質問をしてもいいでしょうか?今夜、ベッドに入ってぐっすり寝るとしましょう。夜中、眠っているときに奇跡が起こり、あなたがここで相談した問題がきれいさっぱり解決したとします朝起きたときに、”何かが変わった。問題がなくなっている!”と思う最初の小さなサインはなんですか?」(略)ミラクル・クエッションでは、奇跡そのものを説明させるわけではない。奇跡が起こったら、どのようなサインがあらわれるかを答えさせるのだ。(略)セラピストが伝えようとしているのは、患者が自分自身で問題を解決できるということだ。実際、患者は少なくとも一定の場面では、すでに問題を解決しているという証拠を挙げている。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.53)

ブライトスポット

マーフィーは、問題のある幼少期を掘り起こしたり、怒りや頑固さの原因を探し出したりしようとはしなかった。マーフィーにとって、そのおゆな情報は、ジェリー・スターニンの言葉を借りれば「真実だが役に立たない」情報だったのだ。もうひとつ、マーフィーが避けたのは、ジェネンテックのような反射的な疑いの眼差しだ。頭の中でこんな反論を並べるのは簡単だったはずだ。「スミス先生は他の先生よりも愛想がいいだけだ」。「彼女の授業は簡単なのだろう」。「教師が問題児のために自分のやり方を変える必要はない」など。そう考える代わりに、マーフィーはブライト・スポットを見つけ、それを信頼したのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.62)

ブライトスポットを探すということは、「いまうまくいっている部分は?それを広めるにはどうすればよいか?」と自問することにほかならない。当たり前じゃないかって?しかし、現実の世界で、この当たり前の疑問が尋ねられることはめったにない。代わりに、私たちは「何が壊れているか?それを治すにはどうすればよいか?」というように、問題に目を向けた疑問を唱える。(略)感情を表すもっとも基本的な24の英単語のうち、ポジティブな単語は6つしかないのだ!さらに詳しい研究では、心理学者が感情をあらわすすべての英単語を分析した。すると、全558単語のうち、ネガティブな単語は62%で、ポジティブな単語は38%しかないことがわかった。これはショッキングな差だ。古い都市伝説によれば、エスキモーは雪に関して100種類の単語を使い分けているという。まさに、ネガティブな感情は、私たちにとってエスキモーの雪のようなものなのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.65)

この「悪は善よりも強い」という方よりは、変化を引き起こすときに致命傷になる場合もある。これを「問題への注目」とでも予防。こんな場面を考えてみてほしい。ある日、あなたの子供が成績表を持って帰ってきた。5が一つ、4が4つ。1が一つ。親として、どこに時間をかけるか?この仮説は、作家のマーカス・バッキンガムがたてたものだ。彼はほとんとの親が1に目を向けると述べている。それも無理はない。ほとんどの親は「何か問題がある。解決しなければ。家庭教師を予防。それとも、罰を与えようか。この科目の成績が良くなるまで、外出禁止にしよう」と言うだろう。その代わりに、「すごい、この授業で5をとったのね。この科目があなたの強みね。どうやって伸ばそう?」と言う親は滅多にいない。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.68)

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大事な一歩の台本を書く

選択肢が増えると、それがどんなによい選択肢であっても、私たちは凍りつき、最初の計画にもどってしまう。このケースでは、つらくて傷の残る人工股関節置換手術だ。この行動はどう見ても非合理的だ。しかし、それが人間なのだ。意思決定は象使いの担当だ。そして、意思決定には入念な自己管理とセルフコントロールが必要なので、象使いの体力に負担がかかる。象使いは、選択肢wお与えられるほど披露していく。買い物が、買い物が、その他の気軽な活動と比べてはるかに疲れると感じたことはないだろうか。その理由はもうお分かりだろう。選択肢のせいだ。(略)グルメ食料品店の店内。(略)二十四種類のジャムを展示した日の方が、多くのお客さんが試食に立ち寄ってくれた。しかし、いざ買う段となると、なかなか決断を下せない。その結果、六種類のジャムを展示した日のほうが、10倍もジャムが売れた。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.72)

惰性と意思決定の麻痺のせいで、人々は古い習慣から抜け出せない。したがって、人々を新しい方向へと進ませるには、とびきり明確な誘導が必要だ。だからこそ台本を書くことが重要なのだ。(略)とはいえ、すべての行動に台本をつけることはできない。それはまるで、チェスの17て目を予言するようなものだからだ。重要なのは、大事な一歩だ。ウェストバージニア州の研究者がキャンペーンの対象を牛乳に絞ったのを思い出して欲しい。牛乳は一般的な食生活で最大の飽和脂肪の摂取源だからだ。研究者は、パン、炭水化物、バター、ポテトチップに関しては何もアドバイスしなかった。「低脂肪乳に切り替える」という大事な一歩の台本を書いたのだ。同じように、ベーリングの4つのルールは、財務的な優先順位づけにマトを絞っている。彼には長期的な計画を練る余裕はなかった。(略)大事な一歩に専念することで、彼は従業員の方向転換を促したのだ。(略)象使いを疲れさせ、変革活動を危険にさらすのはあいまいさだ。そして、ベーリングはあいまいさを排除した。投資の意思決定をするときには、彼のルールに照らし合わせれば正しい判断がわかった。この手法のパワーを見るために、再び医師と股関節炎の患者の例に戻ってみよう。病院の責任者が「大事な一歩」の台本を書いたとしよう。そして、そのひとつが「メスは最終手段としてのみ用いる」だったとしよう。このガイドラインを設けていたら、医師の意思決定に大きな変化が生まれていたことはまちがいない。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.79)

相手に行動を変えてもらうには、「新しい行動」をはっきりと説明する必要がある。新しい行動が明らかだと思い込んではいけない。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.86)

ファンダーバーグのチームの目的は、この親たちを変え、虐待をやめさせることだった。もし、考えが甘いとか於曽味がないと感じたなら、あなたはファンダーバークの仲間だ。彼女自身も、この研究に取り掛かったとき、同じ心配を抱いていたのだ。彼女は、親子相互交流両方(PCIT)と呼ばれる手法を実践している。その目的は、虐待の特徴である「強制とストレス」の悪循環を断ち切ることだ。PCITの第一段階では、親に課題が与えられる。「1日に5分間、子供と遊んでください。ただし、ルールがあります。子供に100%注目を注ぐこと。電話に出るのは禁止。ABCを教えてもいけない。ただ、子どもを楽しませるのです」。親たちは、5分間で何ができるのかといぶかしむ。「何をいっているのよ。1日の全ての時間をこの子に捧げているっていうのに」とある親は言った。(略)PCITをうけた親は20%しか虐待を繰り返さなかった。PCITは問題をとりのぞいたわけではない。実際、親の五人に一人は再び子供を虐待したのだ。しかし行動の変化という観点から見れば、驚くべき成果だった。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.90)

生徒たちは、印象的なスプレッドシート、図表グラフを用意していた。しかし、それだけではなく、複雑なデータを以外でシンプルな事実で言い換えていた。ハワードの住民が地元で使うお金を10%増やすだけで、地元の経済を700万ドルも押し上げられると計算していた。聴衆は感銘を受けた。そして、プレゼンテーションは期待以上の効果を上げた。生徒たちはマイナー郡の「最初の一歩」の台本を書くと、地元の住民はすぐさまその期待に応え、マイナー郡でお金を使うよう心がけた。一年後、サウスダコタ州の税務課は驚くべき数値を発表した。マイナー郡で消費されたお金が生徒の期待を二倍以上も上回り、1560万ドルも増えたのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.98)

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目的地を指し示す()mokutekichino ehagaki

クリスタル・ジョーンズは、子どもにやる気を与えるには子どもの言葉を使うべきだと理解していた。そこで、学年度の初め、彼女はクラスの目標をこう宣言した。「今年度の終わりまでに、3年生になりましょう」・彼女はこれなら生徒全員の心をつかめると踏んでいた。(略)この目標は粘性の心理にぴったりだった。1年生は、3年生がどんなものかを知っている。大きくて、頭が良くて、かっこいい。オピンピック選手の優雅さや力強さに惚れ惚れしているときに誰もが感じる気持ちだ。1年生は3年生に対してそれと同じ気持ちを抱いているのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.102)

変化を引き起こす場合には、もっと身近な目標を立てる必要がある両親、中間管理職、社会運動家でも目指すことができ、数十年ではなく数ヶ月や数年で取り組める目標が必要なのだ。このような近い将来に実現できる鮮明な未来像を「目的地の絵はがき」と呼ぶことにしよう。本書でまだ述べていなかったのはこの点だ。これまで、ブライト・スポットを探す重要性や、象使いに行動のしかたを教える方法については説明してきた。しかし、「私たちは最終的にどこに向かっているのか?」、「目的地はどこなのか?」というごく基本的な疑問についてはまだ触れていない。クリスタル・ジョーンズは、「もうすぐ3年生になれるわよ!」というすばらしい「目的地の絵はがき」を描いた。彼女が生徒に掲げた目標は、象使いに方向を教えただけではない。象にやる気も与えた。心を揺さぶり、感情に火をつけた。コリンズトポラスは、もく方には感情的な要素を盛り込むべきだと述べている。BHAGは壮大で魅力的なだけではいけない。「心に響く」ものでなければならないのだ。1年生にとって、9ヶ月で3年生になれるというのは、まさに心に響く目標なのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.105)

魅力的な目的地を描くことで、象使いの大きな弱点の一つ、つまり分析に迷い込んでしまうという弱点を正すことができる。変化の場面では、私たちはたいてい直感的に相手の象使いにデータを見せ、「これが変化の必要な理由です。この方、グラフ、チャートを見ればおわかりでしょう」と言おうとする。象使いはこれが大好きだ。データを検討し、分析して穴を指摘し、あなたの出した結論について話し合おうとする。象使いは「実行」段階よりも「分析」段階に満足を抱くことも多いが、それは変化にとっては危険だ。しかし、魅力的な目的地を指し示した場合はどうだろう。象使いは、その強みを生かして、「目的地にたどり着く方法」を探し始める。たとえば、エッサーマンが「「ひとつ屋根のした」のビジョンを宣言したことで、チームはその意味をじっくりと考え始めた。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.111)

「二度とチートスを食べない」や「絶対にワインは飲まない」といった白黒の目標は、まったく心躍るものではないという点に注意。100%縛られてしまう。さらに、目的地のビジョンを描くというよりは、行動の台本を書くものだ。では、「目的地の絵はがき」が持つ感情的なパワーと、正当化を許さない「白黒の目標」の強みを組み合わせることはできるのか?できる。その方法を説明するために、BPの事例を見てみよう。1991年、BPは白黒の目標を発表した。それは、石油業界で長年働いてきた従業員たちを驚かせた。「二度とチートスを食べない」の数十億ドル版だったからだ。(略)当時、BPの探査部門を率いていたイアン・ヴァンは、言い逃れの余地をなくす方法を考案した。彼は「空井戸を掘らない」という新たなビジョンを掲げた。ひとつもだ。採掘者は怒った。無理な目標だと考えた。空井戸を掘るのは、油田ビジネスでは日常茶飯事で避けようのないことだった。先ほど説明した通り、空井戸を掘る確率は成功の4倍もあった。いまや、ヴァンはそれを失敗とみなし始めたのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.120)

今ここでできること

目的地の絵はがきを適切な行動の台本で支えるというのが、成功のレシピだ。(略)あなたがスタート地点にいるなら、中間地点に頭を悩ませないようにしよう。中間地点は、たどり着いたときには風景が変わっているものだ。適切なスタートと適切なゴールを見つけて、あとは歩き始めればいいのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.128)

彼は自分お手に負える物事に専念した。「目的地の絵葉書」を描き(「IIに載るか死を選ぶか」)、従業員に好スタートを切らせるための「行動の台本」を描き、適切なスタートとゴールを描いた。その結果、道中でアムジェンのチャンスが浮かび上がったとき、チームにはチャンスに飛びつく準備が整っていたのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.134)

これまでのまとめ
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これまで、本書では象使いのさまざまな強みと弱みを学んできた。象使いの強みは先見性だ。長期的な利益のために、短期的な犠牲を払うこともいとわない(象使いが象とたびたび衝突するのはそのためだ。象は大抵その場の満足を選ぶ体)また、象使いは賢い戦術家でもある。地図を渡せば、完璧に従うだろう。しかし、象使いのさまざまな欠点もみてきた。体力には限界があり、あいまいさや選択肢に直面すると麻痺を起こし、解決策よりも問題ばかりに目を向ける。しかし悪い部分ばかりではない。象使いの強みは大きく、欠点は緩和できる。あなたが自分自身の象使いや、変えたい相手の象使いに訴えかけたいと思うなら、戦略はシンプルでなくてはならない。まず、ブライト・スポットを手本にしよう。まわりと違って栄養の足りていたベトナムの子供達や、高い売上をあげたジェネンテックの営業担当を思い出して欲しい。まわりを観察すれば、ほかよりもうまくいっている部分を見つけることができるだろう。失敗にこだわってはならない。むしろ、成功を観察し、広めるべきなのだ。次に、象使いに方向を教えよう。つまり、スタートとゴールを明確にするのだ。象使いに目的地の絵はがきをプレゼントし(「もうすぐ3ねんせいになれるわよ!」)、大事な一歩の台本を書こう(「低脂肪牛乳を買おう」)。この二つを行えば、象使いは変化を引き起こす準備万端だ。そして、怠け者で扱いづらいパートナー、つまり象と戦い続ける武器を手に入れることができるのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.135)

感情を芽生えさせる
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コッターとコーエンは、変革に成功した大半のケースで、変化は「分析し、考えて、変化する」の順ではなく「みて、感じて、変化する」の順序で起こることに気づいた。つまり、何らかの感情を芽生えさせる証拠を突きつけられた時、変化が起こるのだ。それは気がかりな問題かもしれないし、解決の一筋の希望かもしれない。あるいは、我に変えるような現実の描写かもしれない。いずれにせよ、漢書レベルであなたを揺さぶる何かだ。つまり、象に訴えかける何かといってもいい。(略)分析的な主張で惰性や無気力と戦うのは、溺れかけている人に消火器を投げ込むようなものだ。問題と解決策が一致していないのだ。しかし、人々が変化に力を貸さない理由を見分けるのが難しい場合もある。頭で理解していないからなのか、それとも心に響いていないからなのか?訴えかける必要があるのは象なのか、それとも象使いなのか?その答えはいつも明白とは限らない。専門家にとってさえも。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.146)

「マーケティングの観点から考えてみよう。マーケターは、短時間のテレビCMで視聴者の行動を変えることができる。しかし、それは情報のおかげではない。アイデンティティに訴えかけているからだ。”BMWを変えば、こんな人間いなれる。こういう休暇を取れば、エコな人間になれる”という具合にね」コールは理解し始めた。若者が投薬計画に従わなかったのは、知識の問題ではなく、感情の問題だったのだと。「血虚公のところ、アイデンティティの問題なのです。集中的な化学療法を体験すると、がんによって命を吸い取られた気分になります。すると、子供たちは考えるのです。”もとのボクに戻りたい”と。もう”病気の子ども”ではいたくないとおもうのです」と彼は話した。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.150)

自己欺瞞

変化すべき理由を非の打ち所がないくらい合理的に説明しても、人々は行動を変えない。(略)なぜ頭で考えるだけでは、新しい行動へと突き進むことができないのか?なぜなら、私たちはときに自分自身の考えさえ信頼できないからだ。(略)否定的な言葉を浴びせることなく、人々の肯定的幻想を振り払う方法はあるだろうか?(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.158)

人が変わるのは、危機に背中を押されたときだけだという話をよく聞く。つまり、恐怖、不安、危機感がなければ変わらないという話だ。組織の変革について示したハーバード・ビジネス・スクールの二人の教授によると変化を起こすのがむずかしいのは、人が過去にうまくいっていた習慣を変えたがらないからだという。「切迫した危機感がなければ、社員たちは何も変えようとしない」とふたりは記している。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.163)

ネガティブな感情が思考を狭めるのとは対照的に、ポジティブな感情には思考や行動の幅を「広げて養う」効果があるとフレデリク村は主要する。たとえば、喜びを抱いている時は、遊びたくなる。遊びには台本があるわけではなく、しようと思うものごとの幅を広げる。あれこれと考えて、新たな活動を探したり発明したりしたくなる。さらに、喜びは遊びを促すため、資質やスキルを養うことにつながる。たとえば、子供は混沌とした遊びを通じて身体能力を養う。おもちゃ、ブロック、クレヨンを使って遊ぶことで、モノの使い方を覚える。動物や英雄になりきることで、他人とのつきあい方を学ぶ。「興味」というポジティブな感情は、好奇心の幅を広げる。興味を持つと、それにかかわったり、新たな物事を学んだり、新たな体験をしたりしたくなる。そして、新しい考え方に心を開くようになる。個人的な目標を実現した時に湧き上がる「自信」というポジティブな感情は、将来の活動の幅を広げ、さらに大きな目標を追い求めるきっかけになる。私たちが組織や社会で目にする大きな問題のほとんどは、あいまいで変化し続けている。人々に困難な計画を理解させて本気で取り組んでもらわなければならない「燃える足場」のような状況ばかりではない。より大規模であいまいな問題を解決するには、柔軟な心、創造性、希望をはぐくむ必要があるのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.168)

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変化を細かくする

あなたが変化の主導者なら、まずはチームのカードに推せるさいしょのふたつのスタンプを探すべきだ。新しくなるてんや変わる点ばかりに注目するのではなく、すでに達成しているものごとを知らせよう。たとえば、「チームのみなさん、確かに組織構造は変わりますが、実は過去の案件で一度経験があるはずです」とか「20キロもやせるのはたいへんだと思うけど、炭酸を飲むのはもうやめたんだから、それだけでも今年中に2〜3キロは落ちるんじゃないか?」という具合だ。ビジネスでは、「ハードルを上げよ」という決まり文句がある。しかし、気乗りしない象にやる気を与えたいなら、それは得策とはいえない。むしろハードルを下げるべきなのだ。(略)やる気のない象を動かしたいなら、「変化を細かくする」べきなのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.177)

キッチン・タイマーを用意して5分間にセットする。次に、家の中で最悪の部屋に行く。ゲストには絶対に見せられないような部屋だ。そして、タイマーをスタートさせたら、手当たり次第に片付けて行く。タイマーがなったら作業は終わり。なんの未練も必要なし。悪くないだろう?これは象向けのトリックだ。像は短期的な見返りのないものごとをするのを嫌がる。象に重い腰を上げさせるには、そんなにきつい仕事ではないと思わせる必要がある。「ほら、たった5分なんだから、そんなにきついはずがないだろう?」(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.179)

セラピストたちは、患者にとって奇跡は遠く見えるため、目的地に着くまでやる気と希望を与え続けなければならないことを知っている。そこで、奇跡に対する進展の度合いを数値化する方法を考案した。それが「ミラクル・スケール」だ。数値の範囲は0〜10で、10が奇跡。初回のカウンセリングで、患者に現在の自分のスコアを尋ねることもおおい。患者の多くは2波と答える。すると、セラピストは興奮気味に「すごい!もう奇跡まで2割も進んでいるじゃないですか!」と答えるのだ。どこかで聞いた言葉だって?そう、セラピストは患者の洗車カードにスタンプを二つ押しているわけだ。カウンセリングを続ける間、セラピストは患者が報告するスコアを記録し続ける。セラピストは、勝利を重ねるたびにほめるよう訓練されている。(略)1から2へ、2から3への進歩を祝うことで、次の段階に進む自信がもてるのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.193)

特に練習の成果が現れた非には、チーム全員を集めて、このように言ったものです。「今日はよくやった。本当に実りある1日だった。ならば、明日はもう一歩、カンンペキに近づいたチームを見せてくれ。それができれば、日曜日のゲームへの準備は万端だ」すぐに手の届く小さな目標でも、一度達成されると、「自分たちにもできるのだ」というメッセージが頭にインプットされるものです。そしてまた、新しい目標を掲げる。そうしているうちに連敗から脱し、常勝チームへと変貌して行くのです。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.196)

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人を育てる

デイビスとウッドは、病院に残っている看護師たちは看護という職業にたいへん忠実であることに気づいた。つまり、満足はアイデンティティの問題だったのだ。看護師という職業の尊さが働きがいを生み出していた。これを知った病院経営者たちは、看護師のこのアイデンティティを養うべきだと気づいた。例えば、優れた看護実績の評価方法を検討したり、看護という仕事のすばらしさを強調する新たなオリエンテーション・プログラムを考案したり、看護師が知識やスキルを磨くための指導プログラムを開発したりした。変化の最初の兆しは、年一回の従業員の満足度調査に現れた。看護師の満足度スコアがさまざまな分野で著しく上がったのだ。(略)影響はこの調査結果に止まらなかった。翌年の離職率が30%も減少したのだ。さらに、この成功は思わぬ飛躍を見せた。地域の調査で、ラブレース病院の患者の満足度評価も向上したのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.210)

この「発明家」というアイデンティティは企業の成功や従業員の満足に火をつけたが、そもそもつくられたものだ。ブラジラータの従業員は生まれつき「発明家」だったわけではない。「発明家」というアイデンティティが与えられ、従業員はその響きを気に入った。それは着てみたくなるマンとだった。発明家というアイデンティティがプライドや強みの源になったわけだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.213)

「頭がいいのね!」や「バスケットボールが上手だな!」という褒め方は、こちこちマインドセットを助長させる。しなやかマインドセットでは、「あのプロジェクトでずいぶんとがんばったわね!」、「コーチの話をよく聞いていたな。今日のジャンプシュートではちゃんとボールの真下にひじがあったぞ」というように、生まれつきの能力ではなく努力を褒める。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.222)

中学校時代はこちこちマインドセットの子供にとっては、ターニングポイントだ。ドゥエックは、小学校ではこひこちのマインドセットの子供としなやかマインドセットの子どもにそれほど能力差はないものの、中学校に入るとこちこちマインドセットの子供の成績がすぐに落ちはじめ、それから数年で下がり続けることを発見した。ドゥエックの研究対象になった子供たちは、「僕はバカだから」とか「私は数学がダメだから」というように、成績の低下についてこちこちマインドセット特有の言い訳をすることが多かった。注目すべきは、子どもたちが自分の能力を普遍の性質のように語っている点だ。まるで、「私の目は茶色い」と言っているようなものだ(他にも、「先生の教え方がへたくそだから」とか「数学の教師はデブでいやなやつ」など、人のせいにする子どももいた)。(略)しなやかなマインドセットを教えた生徒には、脳は筋肉と同じで練習すれば鍛えられると伝えた。(略)なかには劇的な変化を遂げた生徒もいた。『「やればできる!」の研究』のなかで、ドゥエックはこう述べている。「ある日、研究に参加してくれる生徒たちにしなやかマインドセットについて説明していると、突如、ジミーという、どうにも無気力で投げやりな生徒が目に涙を浮かべてこう言ったのだ。”ぼくはバカだと決まったわけじゃないんだね”。その日を境にしてジミーはがらりと変わった。夜遅くまで宿題と格闘するなんて、生まれて初めてのことだった。そうやってきちんと早めに宿題を提出するようになったので、返されてから間違いを見直すこともできるようになり、ジミーはめざましい進歩を遂げていった。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.224)

変化の時期には、自分自身や相手にも言い聞かせなければならない基本的な事実がある。脳や能力は筋肉と同じで練習すれば鍛えられるという事実だ。私たちはスケートボーダー、科学者、看護師として生まれるわけではない。スケボーの乗り方、科学の手法、病人の看護方法を学ぶ必要がある。そして、そのアイデンティティに従って行きたいという願いが、自分自身を変える意欲につながるのだモリー・ハワードのエピソードからわかるのは、新しいアイデンティティの向上心としなやかマインドセットの粘り強さを組み合わせれば、驚くべき偉業を実現できるということだ。人を育てるとはそういうことなのだ。この行動の変化は命をも救った。飲酒関連の交通事故の死亡者数は1988年の2万3626人から1992年の1万7858人まで減少した。ウィステンはテレビのパワーを利用して社会規範を疑似的に作り出した。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.236)

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環境を変える

人間の問題に見えても、実は環境の問題であることが多い。(略)私たちはたびたび環境のパワーを見落とす。スタンフォード大学の心理学者、リー・ロスは、さまざまな心理学研究を調査し、有名な論文をまとめた。彼はその論文のなかで、人は他者の行動のもとになる環境的要因を無視する傾向があると述べた。彼はこの根強い傾向を「根本的な帰属の誤り」と名付けた。この誤りが生まれるのは、私たちには人々の行動を「置かれている状況」ではなく「人間性」に帰属させる傾向があるからだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.242)

環境を変えるというのは、適切な行動を取りやすくし、不適切な行動をとりにくくするということだ。実にシンプルだ。たとえば、アマゾンのワンクリック注文について考えて欲しい。電話をかける10分の1のてまで、新しい本屋DVDが変える。これこそ瞬時の満足だ。アマゾンおウェブサイト・デザイナーは、望ましい行動(サイトでお金を使ってもらうこと)を少しラクにし、購入のハードルを人間尾限界まで下げた。そうすることで、何百万ドルもの増収を生み出したのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.246)

環境を変える、という考え方が不定型発達の子供達へのアプローチとして考えられている。
http://www.hyogo-c.ed.jp/~koyanosato-sn/pdf/shienbu008.pdf

「問題行動」が起きるきっかけを減らして、その分、「いい行動」を増やすことにエネルギーを注ぐ。
そういう方法だ。できないことを叱り続けていても、しあわせは育たない。
できないことはできない。今は、今は!

脳が発達するにしたがって、できることが増える。
「自己肯定感」「自信」が強くなることで、できることが増える。
そういうアプローチが、ABC応用行動分析という考え方だ。

最近僕も生徒と喧嘩した。
「えんぴつちょうだい」と言われた。
高校生だ。
頭の中でいろいろ考えてしまった。
で、結局、その子は怒った。

あー、その子の「今」を僕はトレースできなかったなぁと反省しながら、その後、鉛筆を持ってくるという行動がとりやすい状況をつくろうとおもった(担任の先生は多分言葉で持ってくるようにということだけしか言わないだろうが。今度声をかけてみよう。うまくいったらいいな)。鉛筆を持ってくるための工夫ができる、そうして別のことにエネルギーが注げる。本人にとっても、周りにとっても、ハッピーがふえる。

そういう考え方だ。

タイムシートを紙で提出している従業員にオンライン・ルールを利用しない理由を尋ねた。紙の方がラクだからだと従業員はいう。疑問を持った調査員は、その従業員たちにオンライン・タイムシートを入力してもらい、作業を観察させてもらった。その結果は驚くべきものだった。オンライン・ツールに内蔵された「ウィザード」が表示されるや否や、多くの従業員がぶつぶつとお文句を言い始めた。皮肉なことに、そのウィザードはフォームの入力を支援するためのものだった。マイクロソフトオフィスで手紙を書いているとやたらと作業を手伝おうとしてくるわずらわしいイルカを思い浮かべて欲しい。しかも、その”手伝い”を受け入れるしか選択肢がないとしたら?そこで上司はフィザードを削除し、フォームに直接ジャンプできるようにした。すると利用率はすぐに上がった。そして数週間後には、全員がオンライン・ツールを使うようになっていた。「反抗しているわけではなかったのです」とブレグマンは話す。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.248)

「その子にとっての環境」をみることで、(子どもの環境を作り出す絶対的存在となりがちな)大人は、子どもの成長を助けることができる。この本に一つの例が書いてあった。「授業に遅れてくる子がいる。そこで教室の真ん前にふかふかのソファー席をつくった。すると、その席が取られてしまう前に、遅れずに来るようになった」もしかしたらその子は、机というものが、椅子というものがいやで嫌でしょうがなかったのかもしれない。だとしたら、椅子を変えるコストと、授業をうける利益を考えれば、これも一つの答えにしていいとおもう。

僕も、大抵の椅子が合わないから椅子の上であぐらをかくことがおおい。姿勢保持のために、ぶよぶよしたボールになら座れる子もいる。

この本では他に、看護師が注射のミスをなくすために「投薬中にはチョッキを着て投薬中だから集中させてねというサインにする」試みが行われた。これを実践した結果は次のよう。

筆記アンケートに書かれた看護師の言葉は痛烈だった。「ミスを犯す可能性がありますと自分から訴えているようなもの」。「劣等生のとんがり帽をかぶらせrている気分。自分じゃ何もできないバカな人間とおもわれそう」。これにヘルメットと三角コーンがあれば交通局で働ける」。「ずいぶんと痛烈でした」とリチャードは話す。全般的に不評だったので、リチャーズはもう少しでアイデアを撤回して別の案を試すところだった。そのとき、データが帰ってきた。半年の試験期間で、ミスは47%も減っていた。「息をのみました」とリチャーズは語った。データが出ると、嫌悪感は薄れて言った。この結果の感銘を受けて、「チョッキは必要ない」と主張したひとつの病棟を除く全病棟が投薬直帰を採用した。すると、病院全体が導入を開始した最初の月に、ミスは20%も減った。ただし、ある病棟だけはミスが増えた(どの病棟かはおわかりだろう)。全員に嫌われても効果のある解決策は、まちがいなく巧妙な解決策だといえる。実際、あまりにも効果的だったため、嫌悪は熱意に変わっていった。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.256)

航空機のコクピットの「無菌操縦席」という規則では、上昇中か下降中かにかかわらず、航空機が一万フィート未満を飛んでいる場合は、飛行に直接関わる内容を覗き、コクピット内での会話を禁止するという規則。

こうした規則をつくることでも、集中力、効率を上げられる環境がつくられる。

自分自身を行動を変えるときは、自分にセルフコントロールを課すよりも、環境を変える方がかならずうまくいくのだ。たとえば、第1章のポップコーン実験を行なったブライアン・ワンシンクは、ダイエット者たちから絶大な支持を受けている。ダイエットをする人々は「食器類のサイズを制限せよ。小さな皿、ボウル、コップをつかいなさい」という彼の基本アドバイスを忠実に守っているのだ。大きな皿を使うと、食べ物を皿いっぱいに盛り付けなければならないという義務感が生まれることをワンシンクは知っている。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.258)

目の前に宿題があれば、やってしまう、という子もいるだろう。
その宿題のせいで、何か悪いことが起きるとしても。

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習慣を生み出す。

アクション・トリガー
アンナを学校に送りつどけたらまっすぐジムに向かおう。
「翌朝に娘を学校に送り届ける」という環境の「引き金」に直面した時に、「ジムに行く」という「行動」を実行しようと決意するという心理的な計画。

自分がしなければとおもっていることに関しては、アクション・トリガーはやる気を生み出す大きなパワーとなるのだ。ゴルヴィツァーは、アクション・トリガーの価値は、意思決定の”事前装填”にあると述べている。先ほどの例で言えば、「あんなを学校に送り届ける」という行動が、「ジムに向かう」という次の行動の引き金になっている。「次は何をしようか」と頭で検討したりはしていない。「意思決定の事前装填」を行うことで、象使いのセルフコントロールを温存しているのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.281)

アクショントリガーを設定しよう。帰りの機内で、「電子機器の使用OK」のアナウンスが出たら、チームの全員に向けて感想を送信するのだ。アクション・とりがーは、通常の意識の流れをさえぎるくらいに具体的で明確でなくてはならない。「すばらしいことをした従業員をほめる」というトリガーは、あいまいすぎて使い物にならない。さらに、ゴルヴィツァーは、アクション・トリガーは象使いのセルフコントロールを極度に消耗するような状況でこそ効果を発揮することを証明している。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.282)

もう一つのグループのダイエット者は、通常の食事計画に加えて、毎日カップにはいのスープを飲むよう支持された。二杯のスープはいわばボーナスだ。参加者は一年で約7キロやせたが、その55%が「食欲がかなり満たされている」または「食欲がいっぱいにみたされている」と答えた。減った体重は少なかっ亜tが、満腹と感じている人の割合は大幅に上がった。1日二杯のスープを飲むというのは、ダイエットを支える典型的な習慣だ。実行するのも簡単だ。食べる量を増やすだけでいいからだ。さらに、より大きな目標の実現にもつながった。ダイエット者は食欲が満たされる中で、食事中に食べる量をコントロールしやすくなったのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.292)

問題が始まるのは、親が毎日学校のまえで子どもを車から下ろす瞬間からだった。「車にはブーン・タッ・タッ・ブーンという音楽が鳴り響いていて、母親たちはそのころにはもう子どもをどなりちらしているんです。学校に入ってくるころには、子どもたちはすっかり興奮してイライラしていることが多いのです」とエルダーは話す。そこで、エルダーや教職員は驚くような手に打って出た。”ボーイ”に転身したのだ。教師たちは、学校の建物に入る生徒一人ひとりにあいさつをすることにした。学校の外の歩道で待ち、子どもが到着すると車のドアを開け、親に笑顔でおはようといい、子どもを講堂まで連れて行くのだ。このボーイ・サービスのおかげで、多くの子どもたちは混乱した家庭環境から学校生活へと頭を切りかえることができた。子どもたちが講堂に集まると、エルダーは規律のある朝礼から1日を始める。「一貫性が子どもにとって大事なのです」とエルダーは話す。「この学校の子どもの生活に欠けているのは安定です。ここに来れば規律や秩序を身につけられると理解する必要があるのです」(略)エルダーは、新たな習慣によって筋道がスムーズになることを証明している。彼女は混乱するハーディ小学校を引き継いだ時、こう自問した。「この混乱のどの部分を和らげられるだろう?どのような朝の習慣を生み出せば、子どもたちが勉強の心構えをしやすくなるだろう?」彼女は、教室に足を踏み入れるまえから子どもたちの心をかき乱していた要因と戦わなければならなかった。(略)偉大な変革者はけっして「なぜこの人はこんなに悪い行動をするのか?それは悪い人間だからだ」とは考えない。「どのような環境を築き上げれば、人々の良い部分を引き出せるか?」と考えるのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.294)

ミシガン州のICUで一年半にわたってチェックリストを実践したところ、ライン感染がほとんど発生しなくなり、病院は推定で1億7500万ドルのコストを削減できた。ライン感染による合併症の治療が不要になったからだ。さらに、およそ1500名の命も救われた。これほどシンプルなチェックリストにここまでの効果があったのはなぜか?チェックリストは人々に最善策を教え、絶対に正しい行動を示してくれるからだ。つまり、チェックリストは象使いに方向を教えるのに効果的なのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.297)

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仲間を集める

1991年、キャンペーン開始から3年後、10人中9人が「指名ドライバー」という言葉を認知するようになった。その結果、人々の行動は変わった。全アメリカ国民の37%が指名ドライバーを務めた経験があると答え、酒好きの54%が指名ドライバーに家まで送ってもらったことがあると答えた。この行動の変化は命をも救った。飲酒関連の交通事故の脂肪シャスは1988年の2万3626人から1992年の1万7858人まで減少した。ウィステンはテレビのパワーを利用して社会規範を疑似的につくり出した。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.314)

モロゴロでの成功を受けて、キャンペーンはタンザニア全土で展開され、うわさは全国に広まった。タンザニア郊外でHIVクリニックを開設した公衆衛生スタッフの話によると、人里離れた村でさえ、ファ滝が話題に登るようになったと言う。キャンペーンの全国展開から数週間後には、タンザニアのタブロイド紙の第一面の大見出して、カヌンバという有名な俳優がファ滝と非難された(ランバダ・ホテルに若い女性とチェックインするのを目撃された)。タンザニアの国民は、内心ではずっと避難していた悪い行いを象徴する呼び名とキャラクターを手に入れたのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.320)

誰かに行動を変えて欲しいが、相手は変化に抵抗している。そこで、変えようとしている人々に対して影響力を持つ他者の支持を集める。つまり、文化を変えるということだ。そして、多くの場合、文化は組織の変化を成功させる要となる。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.328)

この研修医は、ケロッグのいう「対立的アイデンティティ」を生みてしていたわけだ。国家であれ組織でアレア、すべての文化はその言語によって強力に形作られている。α病院の改革志向チームのあいだでは、新しい価値観を映し出す新たな言語がはぐくまれた。改革派か保守派か。チームを信頼するか何もかも自分でやるか。効率をあげるか病院に寝泊まりするか。α病院の改革論者には、新たなアイデンティティを築くスペースと言語があった。しかし、β病院にはなかった。その教訓は明らかだ。組織の文化を変えようとおもうなら、改革派を集めることだ。それから、フリー・スペースも必要だ。反対派の目が届かないところで協力し合える時間が必要なのだ。また、直感とは反するかもしれないが組織に対立的アイデンティティを生み出すことも必要だ。しばらく「私たち」対「彼ら」の争いを見守ってみよう。これは確かに「われわれはひとつのチーム」という考え方とは矛盾する。対立は決して望ましくはないが、組織にとっては必要だ。いわば組織の脱皮期間と考えるべきなのだ。あなたの組織の文化を脱皮させるには、「筋道を定める」のパートで紹介した全ての道具を利用しよう。一つ目に、環境を変え、話し合いのフリー・スペースを設けるべきだ。α病院の回診チームには密かに顔をあわせる場所があった。それが新しいアイデンティティを養うフリー・スペースとなったのだ。あなたの組織には「改革派」が密かに集まって一致団結できる場所はあるだろうか?二つ目に、よい習慣を生み出すべきだ。アクション・トリガーの考え方を思い出して欲しい。重要な一歩を踏み出す時間と場所を思い描くのだ。α病院は実質的なアクション・トリガーを定めていた。午後9時がやってきて申し送りのプロセスが始まる時に、何を言うのか、どう行動するのかを思い描いた。当直の研修医から反論がでたときに、どう答えるかを頭の中でリハーサルした。あなたのチーム・メンバーは、組織の「保守派」の抵抗に遭ったとき、どう応じるかリハーサルしているだろうか?三つ目に、仲間を集めるべきだ。α病院では、リーダーたちが改革派の人々を引き合わせた。それにより、指名ドライバーやファ滝の例と同じように、改革派の人々が他者と価値観を話し合う言語を生み出し始めた。あなたがリーダーなら、改革派の人々にこのような言語を生み出させるのも一つの手だ。あなたが行おうとしている改革にはどのような違いやメリットがあるかをはっきりと表現する方法を見つけるべきなのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.331)

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変化を継続する。

夫のちょっとした欠点に悩まされたサザーランドは、接近法を用いることにした。「たった1回の調教でヒヒに働くようしつけることはっでいません。同じように、靴下を一束拾ったのをほめただけで、アメリカの夫がいつも汚れた靴下を拾ってくれるなんて期待してはいけないのです。ヒヒの場合、まずは小さなジャンプができたらご褒美をあげる。もっとジャンプできたら次のご褒美。もっともっとジャンプできたらそのまた次。夫のスコットの場合は、ちょっとした行動をつねにほめるようにしました。1マイルでもゆっくり運転してくれたら、1枚でも下着を選択かごにいれてくれたら、時間を守って来れたら、そのたびに褒めたのです」。そして、ほめられるうちに、スコットは変わっていった。(略)励ましこそ、長い旅の一歩目を超えて、に褒め、3褒め、100歩目へと進む秘訣だ。そして、そこに問題が潜んでいる。というのも、大半の人々は励ますのが下手だから。ほめるよりも批判しがちだ。職場では、不満を共有して同僚を絆を築こうとする(サザーランドはこの行動を「言葉による毛づくろい(バーバル・グルーミング)」と呼んでいる)。しかし、これらはすべてまちがっている。どんなに小さくても、ブライトスポットを見つけてごほうびをあげるべきだ。上司やチームに変わってほしければ、マンゴーくらいは奮発したほうがいいのだ。目標に近づいたことに気づいて褒めるには、つねに感k尿に目を配り、明るい兆しを探さなければならない。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.336)

この考え方は、「根本的な帰属の誤り」と似ているかもしれない。ただ、こちらの「褒める」は、ただ本当に小さなことに感謝する、小さな変化でもフィードバックを返すということだ。原因を見つけるとか、誰かのせいにするとかではない。同じように、性格診断、適性診断で「あなたは◯◯タイプ!」とかいうものがある。

カズウィンは親に「子どもたちのよい行いを拾い上げる」ように促している。「毎晩に時間、子どもに全力で宿題をやって欲しいと思うなら、宿題をやり終えてからほめたりご褒美をあげたりしようと思ってはいけません」と彼は話す。代わりに、小さなも好評を定めて、少しずつ積み重ねさせていくのだ。そして、子どもたちがちゃんとしてくれない場合には、カズディンはこうするようアドバイスしている。「”全体の一部でもしてくれていないだろか”と考えるのです。大抵の場合はしているはずです。そうしたら、その部分に着目して、”◯◯をしてくれてえらいわね”と言うのです」。カズウィンの私的によると、一定の状況では親たちはこのような励ましを本能的に行なっているという。たとえば、子供が初めて歩こうとしたときだ。「はいはいの姿勢から立ち上がろうと体を持ち上げた時、盛んにほめたはずです。両手を持ってナンンポカ歩かせ、”ほらほらすごい!歩いてるわよ!いい子ね!”と大声で励ましたでしょう。もちろん、本当にあるいてなんかいない。しかし、歩くまでの階段を徐々に強化していくことで、歩くという行動を形作ろうとしていたわけです」(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.338)

あの、空手の男の子を励ます動画

カズディンや動物の調教師の例からわかる重要な教訓とは、変化は一瞬の出来事ではなくプロセスだということだ。猿がスケボーの乗り方を覚えるのは、一瞬の出来事ではなくプロセスだ。子どもが歩き方を覚えるのは、一瞬の出来事ではなくプロセスだ。自治体が学校への投資を増やしたり、リサイクルを推進したり、公共スペースの美化に勤めたりしはじめるのも、一瞬の出来事ではなくプロセスだ。そして、プロセスを導くには忍耐が必要だ。長い旅にはたくさんのマンゴーが必要なのだ。(『スイッチ!ー「変われない」を変える方法』p.339)

よろこびというマンゴー

オトノネひろげるシェアぼたん

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