「思う・考える・べきだ・ですます・だろう・ではないだろうか」は受験小論文の減点対象になるか。
「思う・考える・べきだ・ですます・だろう・ではないだろうか」は受験小論文の減点対象になるか。
思う・考える・べきだ・ですます・だろう・ではないだろうか
大学入試小論文として、正しい表現は何でしょうか。
小論文で「と思う」「と考える」「だろう」「ではないだろうか」を使わないほうがいい。
小論文では「確かなこと」しかかかないのが基本です。
自分の中ではっきりしたことを「明示」するのが小論文です。
自信を持って「伝えたいこと」をはっきりさせて、「伝える」のが小論文です。
小論文は、大学生になったら書くことになる論文をモデルとしている、と考えて見てください。
この観点から言えば「思う」「考える」「だろう」「ではないだろうか」は必要ないです。
書いてある内容は、「間違い」がない、確実なことにしてください。(難しいですか?)
論文であれば「これこれこういうことだから、これこれこういうことが予想される」といった書き方をします。けど、小論文では「確かなこと」しかかないのです。
書き方の癖、思考の癖で「思う」「考える」「だろう」「ではないだろうか」を使いたくなるのだと思います。
僕もそうです。
それは「癖」です。
悪いとは言いませんが・・・「明示」するための「わかりやすさ」のための表現方法として、「思う」「考える」「だろう」「ではないだろうか」を使わない、別の表現をしてほしいとおもいます。
言い切っちゃえ!
小論文で「べきだ」を使わないほうがいい。
なぜなら、「べきだ」を使う思考法には「精神論」が含まれる可能性がでてくるからです。
「べきだ」は議論の場としての小論文で使う表現としてふさわしくありません。
説得するために「べきだ」を使いたくなるかもしれません。
けどそれは相手への押し付けに聞こえるかもしれません。
「べきだ」を使わずに、「こうこうならなければこうなってしまう」と書くのはどうですか?
言葉の使い方、思考の癖を意識してみてください。
受験小論文で「ですます」を使うのは?「である」は?
例えば、作文であれば「ですます」は使います。公務員試験の作文の解答例(本屋で立ち読みして見てください)は、通常の口語体で書かれている場合が多いです。
公務員という文化では「ですます」を使う、大学という文化では「ですます」を使わないと言った風に。
大学は論文を書く場所です。
小論文というコミュニケーションの場で「ですます」をつかっても悪いことではないとおもいます。が、丁寧語を使うと、逆に浮いてしまうかもしれません。
実際の「論文」を見てみてみましょう。
基本となる文章構成に着目した論理的文章の指導 : 小学校から大学までの小論文指導の方策 [in Japanese]
この論文の要約です。
小学生に論理的文章を書かせるためには文章構成を指導することが必要である。基本となる文章構成を指導することは,小学生が論理的な文章を書く力を伸ばすことにつながる。基本の文章構成を用いて,日常生活を題材にした小論文を書く練習を継続すると,小学校高学年の児童は,他教科や社会問題を題材にした小論文を書く力を身につけることもできる。本稿では,文章構成の指導をし,日常生活を題材にして書かせる練習を行うことが,大学生の小論文指導においても有効であり,論理的に思考して小論文を書く力の向上につながることを,実践をもとに明らかにする。https://ci.nii.ac.jp/naid/120006635180
受験小論文もこの口調(言い切り口調)でよいのではないでしょうか。端的に、明快に、言い切る文体を小論文で使って悪い評価をもらうことはないと、思います。私の考えですが。
どんな文体なら適切なのかを教えて欲しいのですが・・・・
一番無難なのは、「課題文の筆者の口調」か「問いの口調」を真似ることかもしれません。という考えが、ふと頭をよぎりました。
入試小論文のべからず集、書き方のルールは減点対象になるか
富山大学発達教育学科れいわ2年度後期日程です。
学びエイドで柳家さんがいうには「減点対象になりうるものは避ける」とのことです。
僕としては、減点を意識する以上に、「伝えたいこと」を書くことを、まずは意識してほしいのです。
「べからず集」や「マナー」が横行している大学受験入試小論文業界です。
なぜかというと、指導がしやすいからです。
教育業界の都合に合わせて、小論文を学んでしまっている人、いませんか?
脳が一度に使えるスペースは限られています。
大切なことは「伝えたいこと」をはっきりさせて「伝える」ことです。
「べからず集」は「伝える」ための一つの姿勢として、参考にする程度にしてほしいとおいます。まずは!
弘前大学の叫びを聞いてください。
「日本語として適切な文章を書く能力」が求められています。高校生、ナメられていますね。
けど、実際、学校の中で「日本語を書く」ことは少ないというか全然ないです。あなたは日本語、書けますか?
ところで「日本語として適切」とはどのような状況を指し示すのかわかりません。
北九州私立大学地域創生学群前期日程(小論文)
「かけるとも!」
いいですね。どんどん書いてください。
小論文は、そんなあなたのイマジンブレーカー☆です。
県立広島大学保健福祉学部でも「適切な日本語」とあります。どんな日本語か、教えてくれないのでしょうか。
同じく県立広島大学・・・誤字脱字、だめ!!!漢字も減点するよ!と主張しています。
茨城大学人文社会科学部人間文化学科では次のよう。「減点する」と言い切っています。何を重視するかは、大学により異なります。
原稿用紙」の使い方と「漢字」や「句読点」はマナー
静岡大学後期試験人文社会科学部社会学科小論文は書いてくれています。
滋賀大学教育学部後期試験小論文では次のように。
声を出して読んではいけません、という指示も、どこかでみたことが・・・・
群馬大学の評価のポイント一般入試(前期日程)をみてみましょう。
「誤字が少なく」ということは、印象として「誤字が多いなぁ」と思われなければいい、くらいの評価だということでしょうか(教養として感じは知っているという前提です)。
一方で、音楽専攻では「充分にチェック」されるそうです。
面白いのは国語科の「文章に乱れはないか」です。
ご乱心???・
代々木ゼミナール講師 平尾始さんによれば、文字の綺麗さも影響するようです(採点以前に、気持ちが採点に向かない・・・)。ハロー効果というものですね。
・大学教員の本音 ここで、私が普段から耳にしている採点担当教員の本音を紹介しておこう。まず、小 論文入試についてはほとんどの教員が「受験生の実力がわかってよい」と評価している。 つまり、「よい答案は目立つ」ということだ。同時に、「数枚答案を見ると、もう疲れ てしまう」と洩らす教員も多い。なぜなら、答案全体のレベルが低く、「読むに耐えな い」答案も多いからである。特に「字の汚い答案は一番困る」というのが、圧倒的多数 の大学教員の共通意見である。これらは予備校の小論文ゼミや模擬試験の答案にも共通 して言えることであるから、指導の際に徹底したいポイントだ。 まとめると、「正しい日本語で」「丁寧に文字を書き」「読みやすくわかりやすい構 成で」「学問的な根拠に裏付けられた議論がなされている」答案が合格答案である。大 学が小論文の問題や配点を公表していない場合でも、とりあえずこうした観点から指導 すれば心配はない。http://www2.biglobe.ne.jp/~shoron/alfa.htm
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